2012年11月15日
前回までのT-SHIRTS CHRONICLEは...!?
Tシャツの歴史をひもとく新コーナー。前回はTシャツを爆発的に普及させた綿との結びつきの経緯をご紹介しました。
今回のテーマは、洋服の枠を超えて、メディアになったTシャツに迫ります。
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メディアとなったTシャツ
デザインの自由度も高く、気軽にプリントできるTシャツは、プリント技術の発達と普及を背景に、豊かな表現を提供するキャンバスとなりました。60年代米国では大手企業のロゴなどをプリントした広告としてのTシャツが広まり、Tシャツは一種のコミュニケーションツールとしての機能を果たすようになりました。またアメリカの大統領選挙において、Tシャツがはじめて選挙運動の広報ツールとして使用されたのも、この時代です。 Tシャツの白いキャンバスは、政府の、企業の、そして個人からのメッセージを伝えるメディアとなりました。
Tシャツからのメッセージ
グラフィックデザイナーのミルトン・グレイザーが「ビッグ・アップル」のイメージを広めるために1976年に制作した「アイ・ラブ・ニューヨーク」のロゴ。 おそらく誰もが見た事のある赤いハートと黒いタイポグラフィでつくられたTシャツは、アメリカを象徴するようなメジャーな存在となりました。 世界中のみやげ品として広がったコピーの量からも、歴史上もっとも有名なTシャツと言えるのではないでしょうか? 9.11の世界貿易センタービルのテロの後、星条旗とともにこのNYのシンボルマークが、人々に復興への勇気と希望を与えました。
復興への願いや支援という意味において、コレクティブストアでは、アーティストの西川貴教氏発足の東日本大震災チャリティープロジェクト「STAND UP! JAPAN」の理念に賛同し、オフィシャルTシャツの販売をしています。また、AIDSを含む性的感染症(性病)予防を啓蒙するコンドームショップ「Condomania」のTシャツ等も取り揃えています。「Tシャツ」というメディアを通じて社会に貢献できれば幸いです。